
スマホに潜む危険を学ぶ
2022.11.27
広島佐伯地区保護司会では学校への協力体制を作りながら非行防止を進めていくために、会長や副会長が参加し、中学校区ごとの保護司懇談会を開催し、今の問題について話をし、情報交換をする中で、より良い保護司としての活動、保護司会活動を行えるよう話し合いを行っています。
<スマホ犯罪防止教室(2021年度)>
数年前まで、中学生のスマートフォンの安全な利用についての説明は、佐伯警察署管内少年補導協助員が中学入学説明会の際に5分程度の時間で、保護者に対してのみ行っておりました。しかし、これではどうしても生徒たちには伝わらないという思いがありました。
そこで我々が、スマートフォンでのインターネット利用で起こる犯罪やトラブルについて直接生徒たちに説明し、被害者にも加害者にもならない様に、生徒自身で考える時間を作ることができないか、五月が丘中学校校長と話し合いの結果、年に1度、全学年全クラス対象の1時間授業として開催することとなりました。
3年目(3回目)となった今回は、“スマホ依存について”と、“SNS等でのネットいじめ”の2つをテーマとしました。

毎年、テーマについては学校側と協議して学年ごと違うテーマにしています。学年ごとに実態に沿った内容のテーマで行うのが狙いです。佐伯警察署管内少年補導協助員連絡協議会と広島佐伯地区保護司会、広島佐伯地区更生保護女性会が数名ずつ、全6クラスに分かれて話をしました。各教室のモニターには「スマホに潜む危険」の視覚教材を使用して、スマートフォン利用に関して、実際にあった犯罪トラブルについて説明をします。生徒たちは話を聞きながら気づいた点についてメモを取り真剣に聞いていました。我々の話の後、担任の先生に代わり、話を聞いて気づいたことや、問題点を生徒たちで議論してもらいました。
生徒たちから「SNSでの書き込みの際には、丁寧な言葉を使って、一度読み直してから送る」など、実際に自分が同じ立場になったらどうしたらよいかと真剣に考えた意見が、たくさん出ました。班で出た意見を集約して、各班でまとめて発表されました。
生徒自身で問題に向き合い、考え、意見を出し合うことで、自分自身のスマートフォン利用の方法について、考えるきっかけになればと思います。スマートフォンはとても便利なツールの一つです、家族でルールを作り依存することなく上手に使ってもらうことを願っています。学校生活は将来の自分をつくるかけがえのない重要な期間です。生徒たちにはスマートフォン利用によるSNSやメールだけの付き合いでなく、実際に人に接して、人と関わることの大切さを伝えました。短く濃い学校生活の中で、積極的に人と関わることで、自分のコミュニケーションスキルを磨いてほしいと思います。
スマホ犯罪防止教室の開催については、五月が丘中学校の深いご理解を得て開催しています。また、佐伯警察署、広島佐伯地区保護司会、広島佐伯地区更生保護女性会と連携して取組むことで毎年の開催が出来ており、関係各位には心より感謝申し上げます。今後は他の中学校でも同様の教室を開催できるように、これからも様々な機関と連携を図りながら、地域貢献活動を続けてまいります。